海外カンファレンスで登壇した経験談

海外カンファレンスで登壇した経験談 異国生活
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本記事は、日本語が母語でない方が日本語で発表する際の経験に基づいています。他の言語での発表準備にも基本的に応用できる内容ですので、参考にしていただければ幸いです。

DroidKaigi 2024で「海外就職というキャリアの選択肢」というテーマで発表する機会をもらいました。これが私にとっては、世界中の人と繋がる大きなチャンスであり、同時に、非母語での登壇という目標を達成できた重要なマイルストーンにもなりました。

海外で発表するのって、最初は難しそうに感じるかもしれませんが、計画をしっかり立てれば意外とスムーズに進められるんです。この記事では、私がどうやって準備したかを共有し、これからチャレンジする人たちに少しでも参考になればと思います。

プロポーザルの書き方

私がよく使うのは「3Wフレームワーク」(WhyHowWhat)です。まず、何を伝えたいかを整理して、発表時間に合わせて各セレクションに時間を配分していきます。技術的なテーマの場合、以下のような流れが一般的です。

  • なぜその技術を選んだのか
  • どんなふうに実務で活用できるのか
  • 実際の成果や結果

参考までに、私がDroidKaigiに提出したプロポーザルの内容と時間分配はこちらになります。

海外就職というキャリアの選択肢
コロナ禍以降、多くの国内外の企業がテレワークを導入し、勤務形態がより柔軟になりました。今では、日本人が海外で働く機会も増え、それに挑戦するAndroidエンジニアも増えています。

このセッションでは、私の経験をもとに、海外就職を考えているAndroidエンジニアに向けて以下の内容を紹介します。
Why
 ・なぜ海外を選ぶのかと、キャリア形成における利点 (5m50s)
 ・グローバルな視点で見たAndroid開発のメリット (3m40s)
How
 ・必要な心構えと前提条件 (3m15s)
 ・仕事を見つけるための方法 (5m15s)
 ・組織の特徴や自分との相性 (次と合わせて3m)
 ・必要なスキルや経験
 ・役に立たない場合や使えないスキル (3m30s)
 ・条件を満たさない場合の選択肢や対策 (4m35s)
What
 ・私の体験談 (次と合わせて5m35s)
 ・苦労したことと得たもの
 ・避けるべき失敗パターン (2m30s)

スクリプトの作成

次は各セレクションに話す内容を書き出します。作成する際は、スライドで強調したいポイントと一緒に考えるのもおすすめです。特に文字以外の要素(例:画像やグラフ)を使う予定があれば説明内容も書き出した方が楽になります。

また、発表時間に余裕を持たせることも大切です。私の場合は「スピーカーの体験談」のパートを調整可能な部分にして、項目の増減で時間のコントロールをしていました。

発表言語への翻訳

母語ではない言語で発表する場合、翻訳作業は避けられません。私はChatGPTを使って最初の翻訳をしてから、次のポイントを意識して修正していきました。

  • 難しい単語を避ける:発音が難しい単語は、シンプルな言い回しに変えることでミスを減らします。また、類語辞典を使うことで、表現の幅も広げられました。
  • 時間の調整:言語によって話すスピードが変わるので、内容が発表時間内に収まるように調整しました。

中文

那為什麼在職涯中選擇是件重要的事?我想問看看大家有沒有聽過「選擇比努力重要」這句話。
這句話並不是說努力不重要,而是努力需要在正確的選擇和方向上進行,才能最大化其效果。
我很喜歡一個物理學上的比喻來解釋。

日本語

次に、キャリアにおいて選択がなぜ重要なのかを説明します。皆さんは「選択は努力より大事だ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
この言葉は、努力が重要ではないという意味ではないです。言いたいのは努力を正しい方向で行うと、その効果が最大限に発揮されるということです。
私はこの考えを物理学の比喩で説明するのが好きです。

比喩」が難しい場合は、「たとえ」に書き直すのも良いです。

発表内容の確認

作成したスライドやスクリプトは、ネイティブ話者にチェックしてもらいましょう。また、スライドの表現とスクリプトが異なる場合もあるので、両方を確認することが大切です。

発表の練習

練習は本当に大事です。発表内容に慣れるだけではなく、次のポイントにも注意しながら練習しましょう。

  • 話すスピードを一定に保つ:緊張すると普段より速くなりがちなので、なるべく一定のペースで話せるように練習しました。
  • 時間のコントロール:自信が持てない場合は、スライドのメモに各スライドの目安時間を書き込み、発話速度を調整することも効果的です。

後書き

この順番で準備すれば、基本的な登壇発表は問題なく行えるでしょう。あとは発表を楽しみ、イベントの雰囲気を味わうだけです!すべての準備が整ったら、次のポイントに取り組むこともおすすめします:

  • 発表内容をすべて暗記し、できるだけ観客に視線を向けながら発表する
  • 重要な部分で声のトーンを変えて内容を強調する
  • 適度なジェスチャーを取り入れ、発表をより魅力的にする工夫をする

次回の記事では、AIを活用してスライド用のイラストを生成する方法について書く予定です。興味がある方は、ぜひXアカウントをフォローしてください。新しい記事を公開した際にお知らせします!

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